2020.06.09

有機野菜とは? “普通の野菜”とはどう違う?

皆様もスーパーや飲食店などで「有機野菜」という表示を目にした経験があるかと思います。ですが「有機野菜とは?」と聞かれても、何となくのイメージが浮かぶだけの方がほとんどであり、その定義をすぐに回答できる方というのはそう多くはないでしょう。

実はその昔、有機野菜(オーガニック野菜)の定義はまちまちでした。
日本以外の諸外国含め、様々な有機農業関連の団体が存在し、それぞれが独自に定義を定めていました。定義が異なるのですから、どこかの団体の認証を受けたとしても、他の団体の基準をクリアできるとは限りません。

 

そこで動いたのが国際食品規格委員会です。

この機関は、英語ではCodex Alimentarius Commissionという名称であり、略称はCACが使われている他、日本においてはコーデックス委員会と称されることも多くなっています。昭和38年に国際連合食糧農業機関(英語ではFood and Agriculture Organization、略称はFAO)と、世界保健機関(英語ではWorld Health Organization、略称はWHO)が、世界の消費者たちの健康を守ることや、食料品の取引が正しく行われることなどを目的として設立された国際的な機関です。

なお農林水産省のサイトによりますと、平成30年5月現在では188の加盟国と1の加盟機関(EU)が存在するということで、世界のほとんどの国でコーデックス委員会の規格が採用されているといってもよいでしょう。機関設立から3年後の昭和41年には、日本もコーデックス委員会へと加盟しています。

 

コーデックス委員会が「ガイドライン」という形で、有機食品に関する定義を明確に定めたことから、現在の加盟各国では基本的にはその基準にもとづき判断を行っています。

1加盟国である日本においても、有機食品に関連してくる法律がいくつも存在しています。中でも知っておきたいのは、平成18年策定の「有機農業の推進に関する法律(有機農業推進法)」ではないでしょうか。詳しくは農林水産省のサイトにも掲載されている実際の法律の文章を読んでいただいたほうがよいのですが、簡単に言うと「有機農業の発展を目指すことを目的として、その推進事業の理念や施策の基本事項を定義した法律」です。

この法律による有機農業の定義としては
・化学合成肥料や農薬不使用
・遺伝子組み換え技術不使用
・農業生産由来の環境負荷の最大限の低減
となっています。

そして「有機野菜」とは、上記の3つを実施した状態で栽培された野菜のことを指しているのです。

 

ですがよく考えてみてください。そもそも農業において肥料とは農作物をより良く栄養を与えるために農作物自身や農作物が育成される土へと栄養を補給する目的で使われるものであり、農薬は農作物へ被害を与える虫などを防ぐために使われるものです。そして化学肥料や農薬は、より効果を出すことを求めて化学的に生み出されたものであり、単純にそれらの目的を達成するためだけという意味では非常に優れています。そのため農薬などを使わない有機栽培を行うというのは、それらの力をいかすことができないため、非常に難易度が高くなってしまいます。

ですが化学肥料や農薬などを使うことにはメリットだけでなくデメリットも存在します。だからこそ、あえて便利な化学肥料に頼らずに野菜を作ることに意味があると言ってよいでしょう。

 


<参考サイト>
農林水産省ホームページ内 【有機農業関連情報】トップ~有機農業とは~

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